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平成20年度の下限予定利率・最低積立基準額算定用予定利率(3/10)

3月5日、確定給付企業年金・厚生年金基金の下限予定利率および最低積立基準額の算定に用いられる予定利率が告示されました。
平成20年度に適用される下限予定利率は1.4%、最低積立基準額算定に用いる予定利率は2.27%となります。

http://kanpou.npb.go.jp/20080305/20080305h04781/20080305h047810004f.html


(1)継続基準における予定利率の下限(厚生年金基金、確定給付企業年金)
平成20年度 : 1.4%
平成19年度の1.3%に比べて上昇していますので、予定利率見直しに該当するリスクはやや上昇したと言えます。(使用している予定利率との差がある場合、影響はありません。)

参考:「厚生労働大臣の定める率・運用収益の見込に基づき合理的に決定」とされていますが、「10年国債の応募者利回りの直近1年平均と5年平均の低い方」が使用されています。

(2)最低積立基準額算定の利率 (厚生年金基金、確定給付企業年金)
平成20年度 : 2.27%
平成19年度の2.20%に比べて僅かに上昇していますが、財政的な影響は殆どありません。
当該利率に0.8以上1.2以下の数を乗じた率を予定利率とすることが可能です。
この場合、厚生年金基金および基金型確定給付企業年金においては、当該利率を使用することについて代議員会の議決、規約型確定給付企業年金においては、過半数で組織する労働組合の同意、過半数で組織する労働組合がない場合過半数を代表するものの同意が必要です。

参考:「過去5年間の30年国債利回りを勘案して厚生労働大臣の定める率」とされていますが、「30年国債の応募者利回りの5年平均」が使用されています。

(3)備考
・会社から確定拠出年金へ分割移換(4年~8年)を行う場合の移換額に付利できる上限利率は、確定給付企業年金の下限予定利率となりますので、平成20年度は1.4%となります。

・今回の告示により、企業年金で使用される20年度利率がほぼ、出揃いました。厚生年金基金の最低責任準備金に付利される利率は3.10%(ただし、2008年1月~12月)、適格年金における下限予定利率は1.6%で3月末に省令改正が行われる見込みです。

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