会計基準最新情報

SEC(米国証券取引委員会)は、米国企業の国際財務基準(IFRS)適用に向けたロードマップ案をウェブサイトで公開

Federal Register(連邦官報)への掲載から90日間、パブリックコメントを募集する。 


詳細はSECのウェブサイトを参照。
http://www.sec.gov/rules/proposed/2008/33-8982.pdf

ロードマップ案におけるIFRS適用に向けたアクションプランに関る部分を、下記に要約する。

ここで言う米国企業とは、Exchange ActのSection 13 & 15(d) 、Securities Act Section 7そしてExchange Act Section 12に基づくレポーティングの対象となる企業のみを指し、Investment Company Act of 1940に基づく投資会社ならびに他の規制会社は対象とならない。

マイルストーン5. 早期適用
各産業における上場企業の上位20社(マーケットキャピタリゼーションによる測定)において、IFRSを使用している企業の数が、他の会計基準を使用している企業数を上回る場合、その上位20社に含まれる米国企業がフォーム10-kにより提出する2009年12月15日以降終了年度の財務報告においてIFRSの選択権が与えられる。SICコードによる産業分類システムで試算すると、約34の産業において110の米国企業がIFRSの使用の許可の対象となると推測される。

上記基準を満たしIFRSを選択した企業は、移行方法として原則、適用初年度はIFRSの財務諸表を過去3年分提出することが求められるが、代替案として、①米国基準から国際会計基準への調整表をIFRS第1号に基づき脚注表示する方法、あるいは②IFRSから米国基準への未監査の調整表を過去3年分作成する方法なども一応提示している。

マイルストーン6. 義務化の意思決定
SECは2011年に、2014年から米国上場企業のIFRS適用を義務化するかどうか決定する予定である。IFRS適用初年度はIFRSの過去3年分の財務諸表の提出が求められるが、早くても2012年の会計年度からIFRSを使用した財務諸表の作成を開始すれば、2014年の義務化に向けて十分なフェーズイン期間が設けられると想定している。

マイルストーン7. 段階的強制移行の実行
米国企業のIFRS適用義務化に向けて、一括同時移行ではなく段階的適用を検討中である。
まず2014年12月15日あるいはそれ以降に到来する会計年度末から適用開始する大規模早期提出会社、2015年12月15日あるいはそれ以降から適用開始する早期提出会社、2016年12月15日以降適用のその他の3グループに分け、適用初年度は過去3年分のIFRSレポートの提出を義務付ける。(すなわち、大規模早期提会社においては2012年から2014年までの3年分、早期提出会社においては2013年から2015年、その他においては2014年から2016年までの3年分。)
(注:大規模早期提出会社ならびに早期提出会社の定義は1934年証券取引所法Rule12b-2に準ずる。) 

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